sun×sun【完】
「見つけ出して…絶対に殺してやる!」
沖田さんがそう言った後、パシリと乾いた音がこの静寂の中に響いた。
「いい加減にしてください!
近藤さんの止血は終わりました」
沖田さんはいきなりの椿さんの平手打ちに驚いて、目を見開いている。
いや、驚いてるのは沖田さんだけじゃない。
近藤さんの頭のそばに座っている土方さんも、その近くにいる斎藤さんも、
この部屋にいるみんなが驚いていた。
誰もこんな大人しそうな子が沖田さんにビンタだなんて、きっと想像もしなかっただろう。
「総司さんはとにかく部屋に戻りましょう」
沖田さんはまるで小さな子どものように、コクンと頷いて椿さんのあとに続いて部屋を出て行った。