sun×sun【完】
日が傾いてゆく京の通りに独り。
羽織りを着用していないからなのか
誰も僕を注目して見ないし、町の人たちはなんだか楽しそうだ。
ああ、そうだ。
京はこんなにも賑やかで、明るい町なんだ、と思い出した。
こんなの隊服を羽織ってたら見れないんだよね。
そう考えると、ふと淋しさが胸を通っていった。
僕たちはただ純粋に京を守りたいだけだったんだけどな。
今の新撰組はもう京よりも将軍様を守ることがきっと優先させられる。
「なんたって正式に上様から認められたんだしね」
ぼそりとそんな言葉がひとりでに口から出て行っては人ごみの中に消えた。
黄昏時の京の町はとても綺麗だったー…