sun×sun【完】
「僕に、言わしてよ。」
桜ちゃんは何かよくわかっていないらしく、ハテナを頭に浮かべている。
「僕…………」
「愛してる」そう言おうとして、僕はふと止めた。
この言葉を言ってしまっていいのだろうか。
この先の未来のない、この僕が。
幸せにしてあげれるのだろうか。
笑顔にさせてあげれるだろうか。
護ってあげる、と誓ってあげれるのだろうか。
そう考えるともう何も言えなくなってしまって、どうすればいいのか全くわからなくなってしまった。
「僕、ちょっと散歩に行きたいな」
そう、僕は言った。