sun×sun【完】
…俺はどうしたらいい?
近藤さんは江戸。
総司は結核。
平助は油小路で死んだ。
左之助と新八は、隊を抜けた。
試衛館からの仲間が次々といなくなっていく。
「副長。」
俺は名前を呼ばれてふと我に返る。
「体調優れないですか?歩くの疲れましたか?」と斎藤一が言った。
そうだ。
俺にはまだ頼れるやつがいる。
絶望を感じてはいけない。
「んいいや、疲れてなんかねえよ。甲州まであと少しだ。今日は歩き続けるぞ」
俺の言葉を聞いた隊士たちが悲鳴をあげる。
俺にはこいつらがいる。
何があっても、希望を捨ててなんかいけない。