sun×sun【完】
「総司!!!」
僕の声を聞きつけたのか、慌てて桜が部屋にきた。
「総司、大丈夫ですか!?」
…大丈夫、じゃないかな。
けれど僕はニコリと笑って、うなづいた。
僕がいつもの発作ではないことを桜はきっと気づいているのだと思う。
「…桜、泣かないで。」
ヒューっと僕の身体から呼吸音が聞こえる。
ギュッと桜は僕の手を握って、そこから桜の温もりを、桜自身を感じることができた。
「総司、お願いイかないで。私を1人にしないで。」
そう涙を流しながら言う桜に少し嬉しさを感じた。
ああ、僕はやっと君にとって必要とされるようになったんだな、って。