家元の花嫁【加筆修正中】


あ゛―――――腹が立つ!!


あのクソババァ―――――ッ!!


「お待たせしました」


ヤバい、ヤバい。


キレてる姿を見せてどうする。


「サンキュ」


俺はテラスの手すりに寄りかかり、コーヒーを口にした。


「んっ?コレ、すげぇうまい!」


「ホントですか?よかったぁ。バイトも役に立って…。」


「あっそうか、カフェでバイトしてるよな?」


「はい。最近ヒマな時に店長にハンドドリップを教わってるんです。」


「ハンドドリップ?」


「はい。自分の手加減でお湯を注ぐんですけど、豆のコクが全然違うんですよ?」




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