家元の花嫁【加筆修正中】
「うん!!ブラウニーいいかも!小さいチョコだと可愛くて良いんだけど、ブラウニーの方がゆのちゃんに合ってる」
「それって、私が不器用だからですか?」
「ううん、違うよ。相手を想いすぎて力が入り過ぎだったけど、ブラウニーなら形より味が勝負だから、ね?」
「まぁ、確かに。こうも上手く出来ると納得ですが…」
目の前の焼き上がったブラウニーを見つめて…
「どれどれ、味はどうかな?」
正木さんが味見をしている。
「う~ん、まぁまぁかなぁ?もっと、インパクトがあると良いんだけど…」
「インパクトですかぁ?」
私も一口食べてみる。
ん!? 美味しい!!
「正木さん!十分美味しいですよ!」
「うん、それは分かってる。俺が教えてるんだから。旨くて当たり前…」
「はぁ……」
そうだった…。正木さんはナルシストの俺様だった。
芸術肌の人って、みんなこうなのかなぁ?
隼斗さんも時々強引で俺様な部分があるし。
まぁ、私が優柔不断だから返って助かるけど。