家元の花嫁【加筆修正中】
「ゆのちゃん、準備出来たら声かけてね?」
「あっ、はい。ですが、お疲れでは?」
「大丈夫だよ、好きでやってる仕事だし。それに“恋する乙女”に魔法をかけるのも俺の仕事だから。ね?」
「あ、ありがとうございます」
私は正木さんの仕事の合間に見てもらいながら、ホワイトブラウニーとフランボワーズク
リームを作った。
「よし!!完璧!!良く頑張ったね。今までの中で1番の出来だよ。」
「ありがとうございます。正木さんのお陰です。」
私は深々お辞儀をして、お礼を述べた。
「ゆのちゃんの彼が羨ましいよ」
「えっ!?」
「こんなにも真剣に、苦手な料理を克服してくれる彼女がいて」
「正木さんだって、彼女さんがいるじゃないですか」
「エミはチョコくれないんだ。まぁ、チョコに限らず菓子系はね…」
「何でですか?」
「俺がパティシエだから…な」
「あっ、そう…ですね…。確かに、私もプロのパティシエさんが彼氏だったら、あげ難いかも…」
「だろ?」
「じゃあ、いつも何貰うんですか?」
「去年は服だったな。それとエミ?」
「っ!!//////////」