家元の花嫁【加筆修正中】
「けど、ゆのは弟子たちより遥かに恵まれてるぞ?」
「えっ!?」
「今、俺の部屋で2人きりだし」
「んっ!?//////」
ゆのは今の状況に気付いたらしく、再び真っ赤になった。
「弟子たちは茶室に何人もいるけど…ここはゆの1人だぞ?」
「////////////」
「ん? んんん???」
俺は意地悪に顔を覗き込んだ。
「もう、言わなくていいです/////」
ゆのは降参した様子で俺の肩に頭をもたげた。
「あっ、その箱…何?」
俺はさっきから気になってた白い箱を指差した。
ゆのは思い出したかのように…
「そうでした。隼斗さん、明日から出張で会えないから…」
ゆのは少し照れながら、白い箱を突き出した。
「1日早いですが、私の気持ちです」
「ん?1日早い?……あっ、バレンタインか!?」
「はい、あまり上手では無いのですが、私なりに一生懸命努力したつもりです」
「開けていい?」
「………はい」
ゆのはゴクッと唾を飲み込んだ。