家元の花嫁【加筆修正中】
「別に幻滅はしねぇけど、少し驚いた」
「やっぱり、料理の出来る女性が良いですよね?」
ゆのは俯いたまま呟いている。
「いいんじゃねぇ?うちは作ってくれる人がいるし、上手になりたいなら少しずつ頑張れば。何でも練習は付きもんだろ」
「…………はい」
ゆのはまだ下を向いたまま。
しまったなぁ……。
俺の何気ないひと言でゆのを傷つけてしまった。
ゆのの機嫌を取らないと……。
「ゆの?顔上げて?」
ゆのはゆっくり顔を上げた。
俺はそっと抱きしめ…
「料理が苦手って初めて知った。ゆののこともっと知りたい」
俺はゆのの顎を指で持ち上げ、そっとキスをした。
俺はゆのを抱き寄せたまま、ケーキを一口食べ…
「すげぇ旨い。ありがとな」
俺は優しく微笑み、ゆのの頭を優しく撫でた。
ゆのは黙ったまま…
少し照れた様子で……
俺の胸に寄り添っている。