家元の花嫁【加筆修正中】


「見てみろ!!ゆのは俺のもんだっつうの!!」


「フンッ。今日のところはゆのちゃんに免じて引いてあげるわ」


「はぁ?意味わかんねぇし!!」


「さぁ、ゆのちゃん。お食事が冷めちゃうわ。行きましょう?」


「………はい」


隼斗さんのお母様は部屋を出て行った。


「隼斗さん?…行かないの??」


「もうちょっと、このまま…」


そう言って、隼斗さんはギュッと抱きしめた。


「ゆの、ありがとな」


「え?何がですか?」


「結婚のこと…」


あっ!!そうだった……。


私…OKしちゃった……んだよね?


「えっと……その………」


私は返答に困って言葉を濁した。


だって、本心からOKしたわけじゃないのに…。


反射的に……。


ん? んん?? 本心???


私の本心って……。


どうなんだろう?



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