家元の花嫁【加筆修正中】
今日はゆのの希望で映画を見て…
その後、買い物をする事になっている。
なんでも…圭介さんの妹の誕生日が来週らしく、それでプレゼントを買いに。
俺たちは先日オープンした“セントラルショッピングモール”へ。
オープンしたばかりでかなり混んでいる。
「ゆの、はぐれる。ん?」
俺はゆのに左手を差し出し、
「えっ?」
ゆのはぎこちなく手を差し出す…
俺はゆのの手を優しく握った。
俺たちはモールの2階端にある映画館へ。
「何が観たいんだ?」
「隼斗さんは?何が良いですか?」
「俺が聞いてんだ」
「…………そうですね……」
ヤバッ。
つい…いつもの調子で言っちまった。
俺は女と映画に来るのは嫌いなんだ。
薄暗い部屋でベタベタ…。
映画なんて見てねぇくせに。
昔の女と同じ口調で言い返してしまった。
はぁ……。習慣って怖ぇな…。