家元の花嫁【加筆修正中】
5年前に病気で母親を亡くし、今は父親との2人暮らし。
父親とは名ばかりで、生活費は使い込み、
そして、突然失踪する。
だから、ほとんどひとり暮らしのようなもの。
私のバイト代だけじゃ全然足りなくて、生活は困窮している。
それに、どんなに隠しても『マネ-レ-ダ-』らしき超人並みの能力で探し当てる……父。
今回も完全に完敗だ。
私は途方に暮れ、その場に崩れ落ちた。
部屋を見渡すと、
本棚にしまっておいた本が床に落ちていたり、
ベッドのマットレスが微妙にずれている。
恐らく、それは父によるものだ。
部屋くらい直して行ってよね!!
身体中から気力という気力が漏れ出し始めた時、
――――――ピンポーン
ん?
誰だろう??
私は重い腰を上げて、玄関へと向かった。