家元の花嫁【加筆修正中】


隼斗さんのいない間に…


一応、ムダ毛の処理と肌のお手入れはしたけど…


心の準備は出来そうもない。


心臓が物凄い速さで鼓動してる。


もう、限界!!どうにかなりそう。




気が付けば…窓の外は真っ暗になっていた。


ガラガラッ。


ん? 玄関のドアの音??


「ただいま」


「おっお、おかえりなさい」


「フフッ…緊張してんのか?」


「えっ!?べっ、別に…」


してます、してます…してますとも!!


隼斗さんがいなくたってドキドキしてたのに、こんなに近くにいたら……


私の心臓止まっちゃうよ!!


隼斗さんは羽織を脱いで、帯を解き始めた。


「てっ、手伝います」


私は畳の上に置かれた羽織を手に取り、和装ハンガーへ。


「いいよ、別に。毎日1人でしてるんだし」


「けど……」


私はハンガーに掛けた羽織を手にしていると、


< 329 / 337 >

この作品をシェア

pagetop