家元の花嫁【加筆修正中】
玄関戸を開けると、そこには大家さんの姿が。
「こんにちは」
「こんにちは。その後、どう?お金の都合はついたかしら?こんな事、言いたくはないんだけど、今週中にも滞納分も併せて払って貰えるかしら?……でなければ、この部屋を他の人に貸そうと思っているのよ。高校生のあなたにこんな事をお願いするのは可哀想なんだけど……理解して頂戴ね?」
「あっ、はい。………すみません。お金は………何とかします」
「じゃあ、そういう事だから」
「はい、すみません」
私は大家さんの後ろ姿をジッと見据えていた。
何とかすると言っても、あてなんてあるわけない。
頼れる人なんて誰一人として居ないんだから。
―――――翌日、高校の教室で。
「どうしたの!?その顔、スゴイよ?」
「もう嫌ッ……」
私は全身の力が抜け切ったみたいにボロボロの状態で机に突っ伏した。
すると、