家元の花嫁【加筆修正中】
「隼斗さんには、ちゃんとお礼したの?」
「へ?………お礼?」
「うん。お金………払ってくれたんでしょ?」
「あっ!!………忘れてるッ!!」
「……………ゆの、アンタってホントに………」
玲が盛大な溜息を零し、呆れ返っている。
「だって、あの日はいきなりプロポーズされたんだよ?そのすぐ後に両親に紹介されて……挙句の果てに、そのまま同棲する事になって気が動転してたんだもん!!」
「だもんって……。けど、それから何日経ってるの?」
「うっ……………5日」
「最ッ低ぇ――!!」
玲が呆れるのも当然。
自分の事ばかり考えていて、お礼の言葉すら言ってない。
玲の言う通り、人として最低だ。
あぁぁ~~~ッ、私って本当にバカだ。
後悔しても、もう遅い。
溜息だけが零れ出す。
そんな私に、