家元の花嫁【加筆修正中】
隼斗さんに隠し事してるのは凄く気が引ける。
だって、私のこと心配してくれてるんだろうし。
けど、このプレゼントを渡すまでの辛抱。
「ゆのちゃん。誰かに手作りのプレゼントをするって、すごい事だと思わない?」
玲のママが話しかけて来た。
「すごい事?」
「そう。だって、何も無い所から一つずつ、心を込めて…。相手を想いながら、作るのって…。凄くない?」
「確かにそうですね?」
そうかぁ。手作りって相手に直接気持ちが伝わるよね?
隼斗さんにも伝わるかなぁ?
私の気持ち……。
私は制作が進むにつれ気づいた。
隼斗さんのブレスレットが一番良い出来なのを。
たぶん、それは…隼斗さんへの想いが一番強いからなんだと思う。