家元の花嫁【加筆修正中】
「あの、隼斗さん。どこへ向かってるんですか?」
ゆのが不安そうに聞いて来る。
「着いてからの、お楽しみ!?」
俺は右手でゆのの手を握った。
ゆのに男がいようが気にしねぇ。
これから明後日までは、俺だけのゆのだ。
ゆのは黙って俯いている。
久しぶりにゆのとこうして触れ合えて、すげぇ嬉しい。
ただ手を握ってるだけなのに…。
ゆのは車の中でも、飛行機の中でも時々俺の方を見てる。
俺の顔に何か付いてるのか?
「どうかしたか?」
「えっ!?何も……。」
ゆのはまた下を向いて黙ってしまった。