セイクオ乙女学園
 紀元前何年前から。伝わる。我が家の超能力。
 世界が百八十度回転しようとも途切れる事なく受け継ぐこの「七色の瞳」とても悪い能力だ。だから普通の体質の人間には、とても憧憬する。
 どういう、仕組みか知らないが、感情が高ぶると青い目から赤に変わり、体全身に電流が流れ、外に放出される。
 それは、私にとって自然現象だ。
 だから、とても悲しい時や、嬉しい時。そういったときになると、なぜか全身から、電流が流れる。
 なんでそんな子に生まれたのだろうか。
 すっかり、両親をなくし独り孤独に生活を続ける私はもう。精神的に参っている。それよりも早く死にたい。のほうが私の感情を大きく揺らがしていた。


「まぁ。仕方ないんじゃね?だって、あいつバケモノだしさ」


 その時だった。私の理性がブチリと切れ、かなりの興奮状態だった。

「 何にも、……わかんないっ、癖に…………。」
「えっ?!」


「いうなぁああああああああ」

バチリと解き放つ電流に悲鳴を上げる。担任の先生や、廊下を歩いていた3年。
びっくり目を丸くして、叫ぶあやか。
……ざまぁ見ろ。さぞかし私を苛めて気分がいいだろう。
だったら、お前が望むように気分のいい死にかたを私が選んで差し上げようか?

 いつの間にか、立っていた自分。己をまとう電流がバチバチと音を出す。

あぁ。いい顔だ……

 「やめなさい!!!」
 先生の声で我に返った。ハッとした自分は、あやかの胸倉をつかみ、手を挙げていた何万ボルトの電流を流す事が出来るこの指。そこまでして、己をコントロールすることが今でも不可能だった。
 一旦上がった興奮はやむことを覚えず、我をわすれる。
 そう。バケモノみたいに。
「ちょっと、校長室に来なさい。」
淡々と言う。その言葉が脳天を刺す。
また……だ。これで何回目?そう。これで………。
わなわなとしながら、立ちあがる。
「………わかり……ました。」
ひやひやしたあやかの友達。私が離れるとわっと、囲む。大丈夫だった?とか、けがはなかった?とか、その会話が私にとって興奮剤になることも知らず。
ぐちゃぐちゃになった、教室を後に私は、先生の後について行った。


「突然だが………………………。」






 
 




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