SaKuRa
更衣室でさくらが言った。

「さっちゃん、バレー上手になりたくない?一緒に練習してみない?今日の放課後、中庭で。」

私は首を左右に振った。

「今のままじゃ、またみんなに色々言われて嫌な思いする。いつも言われて悔しくない?」

「……。」

(確かにこのままじゃ…。私、何もしてないのに諦めてない?)

「さっちゃん、私凄く悔しい。」

さくらは真っ直ぐ私の目を見つめてくる。

「じゃあ…少しやってみようカナ…。」

小声で答える私とは反対にさくらは

「うん!さっちゃん、少しやってみよ!」

と大声で叫んだ。






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