SaKuRa
さくらが帰ってしばらくはテーブルの上を眺めてた。

「何だろ…。」

箱の方は高そうなメロンだった。

私の好きな果物。

たくさんあった質問で答えてた。

覚えてたんだ…。



次は包装紙の方を開いてみた。

クマのぬいぐるみ。

私はクマのぬいぐるみを集めている。

それも言ってあった。

両手で持ち上げてみる。

毛がモコモコで気持ちいい。

よく見ると、クマのお腹に花のアップリケ。

「ん?桜の花…?」

うん。桜の花だ。

後から縫い付けられてある。



桜…。

さくらだ―――。

「スゴく かわいい!」

私は笑顔で抱きしめた。



次の日からさくらのクマはクマコレクションの棚の特等席にいた。




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