君が見上げたあの空は
「笑われる様なことなの?」

「うん。人によってはね」



歩美は蒼意を睨んだ。

そして、思う。

見くびってんな、コイツ。

綺麗な顔してる。

青い髪はさらさらだし、不思議と、似合ってる。

手足はすらりとしなやかに長く、全体的にスリムだ。

声は低音で、心地よく響く。

でも、好きにはなれない。

むかつく。



「のっぺさんは、なんで残ってんの?」

「風紀委員の仕事」



蒼意は口笛を吹いた。



「真面目だねぇ」

「なったからには、やるわよ」

「させられた、じゃなくて?」

「だとしても、よ」



蒼意は肩をすくめた。



「つまんなそうだねぇ」



歩美は思う。

やっぱ、コイツは、むかつく。


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