君が見上げたあの空は
「司書さん、好きなんですね…」
「ええ。もう、大っ好きよっ!」
こんなにも愛されて、ここの本は幸せだろうなと、歩美は呆れ半分に思った。
「あの写真詩集はねっ、生徒さんのリクエストが有ったのっ。私も、前々から、目を付けていたんだけど、そのリクエストのおかげで、大義名分が出来たっていうかねっ!」
「…リクエスト?」
語りの止まらない響の言葉の、一部に、歩美は引っ掛かりを感じた。
響は頬に人差し指を当てた。
「そう。リクエストが有ったの。空知蒼意っていう人から」
「ええ。もう、大っ好きよっ!」
こんなにも愛されて、ここの本は幸せだろうなと、歩美は呆れ半分に思った。
「あの写真詩集はねっ、生徒さんのリクエストが有ったのっ。私も、前々から、目を付けていたんだけど、そのリクエストのおかげで、大義名分が出来たっていうかねっ!」
「…リクエスト?」
語りの止まらない響の言葉の、一部に、歩美は引っ掛かりを感じた。
響は頬に人差し指を当てた。
「そう。リクエストが有ったの。空知蒼意っていう人から」