君が見上げたあの空は
愛歌は歩美を指し、微笑んだ。



「笑顔、素敵よぅ」

「愛歌さんの方が、素敵です。綺麗だし、優しいし、頭いいし、お料理上手いしっ…」



歩美はなんだか、気恥ずかしくなって、まくし立てた。

愛歌はふふふと笑った。



「あら。あらあらあらぁ。嬉しいわねぇ。じゃあ今日は、貴方が褒めてくれた、料理の腕を、目一杯、振るおうかしら」



愛歌は微笑んで、手を差し出した。



「シャル・ウィ?」



歩美は、差し出された手を、強く、握った。




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