君が見上げたあの空は
「…歩美さん」
歩美は、受話器を置いた。
「…愛歌さん。短い間でしたが、ありがとうございました」
「…お母様と、暮らすの?」
「…はい。そうなると思います」
「ここに残っても、いいのよ…?」
歩美は、一瞬、その可能性にすがりかけた。
自嘲し、首を横に振った。
「いけません。これ以上、愛歌さんのお世話になるわけには…」
「それが、貴方のお母様の、言付けだったのかしら…?」
歩美は薄く笑い、口を開いた。
「これは、罰なんです。あたしは、あの人に従わなければならないんです」
歩美は、受話器を置いた。
「…愛歌さん。短い間でしたが、ありがとうございました」
「…お母様と、暮らすの?」
「…はい。そうなると思います」
「ここに残っても、いいのよ…?」
歩美は、一瞬、その可能性にすがりかけた。
自嘲し、首を横に振った。
「いけません。これ以上、愛歌さんのお世話になるわけには…」
「それが、貴方のお母様の、言付けだったのかしら…?」
歩美は薄く笑い、口を開いた。
「これは、罰なんです。あたしは、あの人に従わなければならないんです」