君が見上げたあの空は
青年は微笑み、口を開いた。



「僕からも、お願いします。玉兎さんと近衛先輩の勝負に、付き合っていただけませんか?」

「小日向くん。先輩って呼ぶのはやめてほしいって言ってるじゃないか」



誠は溜め息をついて、胸に手を当てた。



「すぐに済みます。どうしても、お願い出来ませんか」



歩美は思った。

もう、その勝負の審判ってのを引き受けた方が、早く話が片付きそうだ。

溜め息をついて応える。



「…わかりました。審判、やりますよ」



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