君が見上げたあの空は
「さあ…?」



歩美は自嘲気味に笑った。



「貴方の、お友達は?」

「…家のことは…、話したくありません」

「警察に保護を…」

「おっさんも、おばさんも、信じられません」



青年は虚空を睨んだ。



「なんてことだ…」



青年は携帯電話を取り出して、耳に当てた。



「もしもし、恋ヶ窪先輩ですか。…ちょっと、お願いしたいことが有るんですが…」



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