君が見上げたあの空は
「…あたしは、傷だらけです」
「あら。おめでとう」
歩美は愛歌を睨んだ。
「…馬鹿にしてるんですか?」
「まさか」
「じゃあ、なにを…」
愛歌はふふふと笑った。
「貴方は、傷つくことが出来た。本当にどこにもいないのなら、傷ついたとも感じない」
歩美は唇を噛んだ。
「…前は、確かに、そうだったかもしれません。でも、今は、どこにもいない…です」
「そうかしら。たとえ、すりつぶされていたとしても、それは、消えて無くなるのとは、違うんじゃないかしら?」
愛歌は歩美を指した。
「貴方には、まだ、噛みしめるものも、抱きしめるものも、有るじゃない」
「あら。おめでとう」
歩美は愛歌を睨んだ。
「…馬鹿にしてるんですか?」
「まさか」
「じゃあ、なにを…」
愛歌はふふふと笑った。
「貴方は、傷つくことが出来た。本当にどこにもいないのなら、傷ついたとも感じない」
歩美は唇を噛んだ。
「…前は、確かに、そうだったかもしれません。でも、今は、どこにもいない…です」
「そうかしら。たとえ、すりつぶされていたとしても、それは、消えて無くなるのとは、違うんじゃないかしら?」
愛歌は歩美を指した。
「貴方には、まだ、噛みしめるものも、抱きしめるものも、有るじゃない」