優しさの理由
目を覚ますと


兄貴と鈴の心配そうな顔が目の前にあった


「「空!!分かる(か)??」」


まだ覚醒しきれていない意識の中で


その声に頷く




俺の体は電子機器、酸素マスク、点滴…と


いくつかの医療器具に囲まれていた


「お前発作起こして倒れてたんだよ」


兄貴の言葉に少しずつ状況が思い出されてきた。



『あ…うん…今何時??』

「夜9時だよ。4時間以上も目覚まさないから心配した…」


ようやく意識がはっきりしてきた俺の言葉に


兄貴は安堵したような表情でそう答えた



また心配かけちゃったか…


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