優しさの理由
『鈴、どうした??』


鈴の涙を優しく指で拭いながら小さな声でそう尋ねた。



口に酸素マスクが付けられているせいで話しにくい…



「空が…死んじゃう…かもってすごく…怖くて」

鈴はつっかえながら弱々しく言葉を紡いだ。


『心配かけてごめん…
でももう大丈夫だから』

「だって…」


頭を撫でながら慰めるようにそう言ってる間も


鈴はずっと泣きっぱなし




『大丈夫…ほらちゃんと生きてるでしょ??』


まだ怠さが残る体を無理矢理起こして


鈴を自分の胸に抱きよせた



『しっかり心臓動いてるでしょ??』

「…うん」


鈴は一瞬驚いたみたいだったけど


俺の問い掛けに小さく答えた


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