優しさの理由
「近所の人にもらったの。
だから空にも分けてあげようと思って」


鈴は包みを俺に渡して嬉しそうにそう言った。


そして


バックからもう1つ包みを出す。




どうやら自分の分らしい…




「おいっ。鈴、俺の分は」

「蒼みたいに腹黒い人にあげる訳ないでしょ。
大体2人分しかないし」

「お前…ふざけんなー!!
人の事を腹黒よばりしやがって
これ、没収ー!!」

「あ"ー;;」



1人だけお菓子をもらえなかった兄貴は


鈴の分らしきお菓子を横取りしていた。




子供じゃあるまいし…
何もそんなことしなくても


おかげで鈴は涙目になってる


本気で食べたかったみたいだ…


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