岬の夕陽
約束
その夜、史郎と真智子は駅売りのお茶2本で、

岬から夜の海を眺めて、いろんなことを話した。

とめどめもなく話し尽くした。

史郎が北海道で見てきたこと、

大学での生活、

真智子が暮らしているこのあたりのこと、

史郎の家のこと、

真智子の家のこと…。

さっきの女主人は真智子の叔母で、

真智子の両親は空襲で死んだこともわかった。

時間はあっと言う間に過ぎていった。
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