岬の夕陽
駅前の様子が半年前とは違っていた。

定食屋がなくなっていたのだ。

駅員に尋ねたところ、春先に火事になったという。

そこの家族の安否をたずねたが5月頃に引っ越したことしか知らないと言う答えが返ってきた。

史郎は少しだけの希望を胸に岬に向かった。


そこには真智子の姿はなかった。

陽が落ちるまで待ってみた。



しかし彼女はついに現れなかった。
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