《中》マケイヌとカチネコ
「俺も初めてここ来たとき、そう思たわ。関西人やからな。」
「いや関係ねぇから!?」
全力で否定してから、本題に戻す。
「じゃあ、何で今俺やお前等は、此処に居るんだ?」
「だから、死んだからや言うてるやろ。」
「なら、よけいおかしいじゃねぇか!もし仮に死んだ奴全員此処に来るんだったら、何でこんだけしか居ねぇんだよ!?婆ちゃんに会えんじゃねぇのか!?」
「お前は小学生か。」
呆れたような顔をして、大袈裟な溜め息を吐き出す佐吉。失敬な。
「…ここはマケイヌの雲の上やからな。」
「は?」
「死ぬ前に、神様が呆れるほどの負け犬っぷりやった奴等は、死んだ後、此処に来るようになってるんや。」