《中》マケイヌとカチネコ


「汰輔は、いっつもおおきになぁ!マトモにお礼言うてくれんの、毎日汰輔だけやねん!アタシまで嬉しなるわ。おおきに!」


───お…おぉっ!?歌誌葉が微笑んだ!?なんだ超可愛─ガシャーンッ!!─


「…え?」

「糞…っ!!」


 音のした方を見ると、佐吉が椅子から落ちて、四つん這いの状態になっていた。


「さ…さき「糞─────っ!!歌誌葉ぁぁぁぁぁ!!」


───えぇぇぇっ!?


「『大人になったら、パパと結婚する』って…言うてたやないか歌誌葉ぁぁぁぁぁ!!そんなに無言が好きなら、言うてくれたら、俺かて無言になるのに─────っ!!」


───無理だろ!!


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