《中》マケイヌとカチネコ


 おかしい。

 2人しか居ないのに、何百人とも感じさせるこの存在感。


───…てゆーか、ここで恋愛してないの、俺だけなんじゃ「歌誌「五月蝿いこの変態親父!!」………。


「……歌誌葉…今度…よかったら…一緒に「ゴメンやでぇ。堪忍なぁ。」


───見事だ…!!あんなに速やかに誘いを断るとは…!!ある意味芸術だ!!


 佐吉に至っては、断ったと言えるのかどうかも分からないレベルのスピードだ。

 誘いと言うより、名前呼んだだけだし。

 しかも最後まで呼んでねぇし。

 そのタイミングで、俺は気になることを1つ、歌誌葉に聞いてみることにした。


「歌誌葉。」

「流樹から話しかけるなんて、珍しいなぁ。どないしたんや?」


───そうでもないと思うが。


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