《中》マケイヌとカチネコ
「どうや?俺等としてもその方がえぇし、祈衣華もその方がリラックス出来るんと違う?」
「えっと…その…。」
祈衣華は、焦っているのか、顔を赤くして俯く。
「祈衣華。」
「はっはははいっ!?」
そんなに驚かなくてもいいんじゃないだろうか。
「無理はする必要ないんだけど、その方がコミュニケーションを取りやすいんだ。でも強制はしないし、さっきも言ったけど無理をする必要はない。祈衣華が決めるといいよ。」
「流樹…………………さん…。」
惜しい。
「やっぱりアカン?」
残念そうに祈衣華の顔を覗き込む歌誌葉。
「す…すみません…。」
「まぁ、その内慣れれば変わるかもしれんしの。別に構わんじゃろう。わし等は、普通でもよいかの?」
「はいっ!全然構いません!」
祈衣華は、満面の笑みを浮かべた。