《中》マケイヌとカチネコ
急に背中が重くなったかと思うと、俺が歌誌葉をおぶっている状態になっていた。
「ど…どうした?」
「何にもあらへーん!」
「はぁ?」
コロコロと笑う歌誌葉は、俺の背中から飛び降りると、
「か…歌誌葉さん!?何処へ…っ!?」
頬を膨らませていた祈衣華を引っ張って、何処かへ行ってしまった。
「???」
残された俺は、どうしていいのか分からず、ただ呆然とそこに立っていた。
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