《中》マケイヌとカチネコ


「何故だ…。」

「……こんな…卑怯な…っ…。」

「Oh No…。」

「「………。」」


 俺を含む男性陣が硬直している。


"運動会がある。"


 確かにそう言われて来た筈だったのだが。


「流樹ぃぃぃっ!!早よせんかいっ!!」

「流樹さーんっ!!早くーっ!!」

「リンラーっ!!」

「済まぬ真怨!じゃがしかし…走るのじゃぁあーっ!!」


 何故か俺達は、女性陣の叫び声を浴びていた。


「…汰輔。」

「……何…。」


 俺の無気力な声に答える汰輔もまた、やはり無気力だった。


「これは…トライアスロン…?」

「……違う…。」


 ゆっくりと首を横に振る汰輔。


「……これは…拷問の…一種…。」


 俺達が連れて来られたのは、ギャンブルの会場だった。


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