遠い距離


『私にとってあなたとメールをした半年間は特別な…素敵な思い出です。

遠く離れた彼に会えない不安な私の心の支えとなっていました。』




『でも、俺は……美しい心であなたに接していたわけじゃない。』




不純な動機があった。




『私だって…あなたとのメールが楽しくて…毎日待ち遠しく思ってました。――あなたとのメールに恋をしていたんです。』




それは、自分の大切な人と勘違いをしてしまう程に……



彼女もまた、拙い俺のメールに想いを馳せていてくれたということなのだろうか――…
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