遠い距離


キキ――――――…




赤信号で停車しようとしたトラック。


しかし、それはやはり最悪の悲劇を招き―――…




キィ――――――




ドンッ




スリップして跳ねた。


いや、跳ねられた。




「        」




――…アレ?


誰かが叫んでいる。


俺を呼んでいるのだろうか?


明日香の声に似ている……



あぁ…明日香に…きちんと伝えたかったな……



こんなにも明日香が好きなんだって――…


もう一度美しく微笑む彼女が見たかったな…




俺は遠く離れていく意識の中、そんなことを思いながら眠りに落ちた。
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