お星様に願い事

「ねぇ、描いてもいい?」


唐突に星夜がスケッチブックを取り出して聞いてきた

夜の公園で一体何を描くんだろう…
まぁ、星夜が絵を描いてる姿を見てみたいし


「いいよ。何を描くの?」

「美空」


え…私っ?!

まさかの人物画
しかも、モデル私?!

驚いてる間に星夜は鉛筆を走らせ始めた


「私…綺麗じゃないよ…?」

「綺麗だよ」


真剣に、真っ直ぐ、私を見つめる星夜の瞳

うぅ…なんか、ムズムズする…

なんでだろう…裸を見られてる気分
私、ちゃんと服着てるよね?


「…あんまり見ないで…はずかしいよ」

「無理だね」


描いてるんだもんっと付け足して、笑顔で返された
そして、再び星夜の持つ鉛筆が動きを再開した


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