好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
雅彦


お嬢の妊娠発覚で、
一時期組長の機嫌が悪く、大変だった。


秀、ウリュウ、俺の3人は
八つ当たりで殴られまくった。


そして、やっと平和な日々になっていた時…




「大変!たいへーん!
大変だってば!」


時刻は夜8時。


「桜!どうした!?
それにノエルまで。」


桜と龍王の2代目総長が
慌てた様子で成瀬家へやって来た。


一体どうしたんだ?



組長も不思議がってる。



「まさくん!大変だよ!
翼が!拉致られた!どーしよ。皐月くーん!」



拉致られた?


翼が?



「今日は、桜と倉庫に行くって言ってたぞ?」



学校終わってメールが来た。



「俺らは、先に倉庫に行ったんです。
だけど、いくら待っても来やしないから桜が翼に何度も連絡したんすよ。したら…」



「女の人!絵美華って言ってた!その人が、雅彦にくっつく害虫始末しとくって!」



絵美華…



その名前はよく知ってる。

ただ…絵美華はセフレ。



そんな絵美華が翼を拉致?


「雅彦、絵美華に連絡してみろ。俺は、仁と歩、聖夜さん、オヤジに声かけてくる。桜はとりあえず、ここにいろ。ノエルも龍王集めてくれ。」



俺は組長に言われた通り
絵美華に連絡をする。



悪魔でも冷静に…



組長の目がそう言っていた。



俺の大事な翼を拉致なんて…



今にも冷静さを失いそうだ。



「まさくん…。」



そんな俺は、桜の不安そうな顔を向けられ…


「大丈夫だ。桜…」



なんとか冷静をたもつ
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