好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
俺は、抱きつく絵美華を引き剥がしソファーに押し付けた。


「きゃっ!何するの!」


手首をきつく掴み、逃げられないようにする。



「俺の翼をどうした!
吐け!」



「…クッ…もうバレちゃったの~まあいいや。」


っチッッ…糞アマ…



「お前…ただじゃ置かねーぞ!」


「アタシはね、雅彦が迷惑してるんじゃないかって思って、チビちゃんをどっかやっただけだよ~アハハッッ」


面白そーに笑い声をあげる。



「テメエ…誰が迷惑つったんだよ!あ゛?俺は翼がいなきゃ生きてけねーんだよ!どこやった!どこやったんだよ!」



「この街にはいないわよ?今頃…フフフ…」



「まさか…お前…犬真の所にやったのか!?」


「さあ~ね~」


ケンマ
犬真一家。
隣の街、東町をしきる組。

地位は、ヤクザ会の中では中間ぐらいだ。


池上組、飛龍はトップだから俺らの組には及ばない。


絵美華の元カレは、犬真のやつで…多分翼は犬真に渡された。



クソッッ…



「絵美華…こんなことしたって…俺はお前を愛せない。」


この件は、俺が招いたこと…



だから、俺が落とし前つけてみせる。




だからそれまで…


翼…耐えてくれ。






< 145 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop