好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
ひ~くんの車は、ワンボックスだった。


免許取り立てホヤホヤなんだって。


「で、どこに連れていく気?」


「最近、お前が元気ねえって聞いてな…雅彦に会わせてやるよ。」



「え?本当に!?」



ひ~くん!
持つべきものは優しい兄!

今までの、不安や混乱していたものが吹き飛んだ気がした。



「その変わり…ちゃんと笑えよ。」



「笑うよ!当たり前じゃない!」



「雅彦がどんな状態であれ、翼を守るのは雅彦だからな。」



そう言ったひ~くんは、
いつになく真剣な眼差しだった。



でもこの時の私は、
ただまさくんに会えるのが嬉しくて仕方なかった。





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