好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
しばらくして、
お腹が減った私たちは、
売店でご飯を買った。



ベンチに座って、おにぎりを頬張っていると…


着信音がなった。


まさくんの携帯だ。



『なんだよ、真っ昼間に
連絡なんて珍しいな。』



聞き耳を立ててるわけじゃないけれど…



嫌でも聞こえてきた。



まさくんの携帯越しから聞こえてきた女の人の声。



まさくんの周りは女の人が多い。


彼女ではないけれど…

前に、ひ~くんが言ってた。


『雅彦は、女の数は星の数いるから気をつけろよ~』

って…。


わかってはいるけれど…



やっぱり胸がチクリと痛む…



誰なの?なんて聞けない…
私といる時に女人と電話しないで!

そう言いたいけど言えないんだ…


だって私は彼女じゃないから…



楽しそうに話すまさくんを横にして、平然をよそおう。

そして、まさくんの視線がチラリと私に移った。



『あ~今からは無理だな。ちょっと用事があって。』


用事があって…か。



デート中なんて甘い言葉いってくれるわけないか…



俯いていると、会話が止まった。



電話が終わったみたいだ…



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