好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
ツチダキョウ
土田恭。隣のクラスの子。


第3中学のチャラ男で有名。


恭に関わるようになったのは1週間前…


最近授業をさぼりがちだった。


そんな時、裏庭のベンチでうとうとしていた時…


「つーちゃんみっけ~」


初対面にも関わらず、
私を『つーちゃん』と呼ぶチャラ男で有名な土田恭。

茶髪でパーマがかってて、顔も見た目も中学生には見えない。


「な、なに?」



「最近さ、よく此処にいるよね~つ~ちゃん。」


「いるけど…
つ~ちゃんって呼び方辞めない?」


第一仲良しじゃないし。

初対面だし!

「うんわかった~。
で、つ~ちゃんさあ~可愛いよね~」


わかってないじゃん!

可愛いってセリフもいいなれてるな~



「で、なんかようなの?」


「ん~つ~ちゃんさ、
最近、好きな人となんかあったしょ?」


え…?


「クククっ図星~。
最近元気ないじゃん?
だから好きな人となんかあったのかな~なんてね~」


チャラ男のくせに鋭いな…


「ね、つ~ちゃ~ん~」


名前を呼びながら私の髪を触ってきた…



なんか…甘い雰囲気…



「ちょっと…触らないでよ…」


「好きな人ってさあ~
片想い?」


「もう、好きな人いないもん…」

って私、何言ってるの…

「へえ~じゃあさ、
俺が忘れさせてやろうか?」



正直忘れたかった。


諦めるとは決めたものの…


頭にまさくんが浮かぶの…



無性に会いたくなるの…




だから楽になりたかった…



「どうやって忘れるの?」


そう言ったら…


キスをされた。



初めてのキス…。



あ~あ、まさくんが良かった。


でもそれは、叶わないことで…



ファーストキスはあっけなく奪われた…



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