好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
気がついたらまた眠ってしまっていた。




………。



…………。



「…ん。」


目が覚めたら、まさくんはいなかった。




さっきのキスを思い出してまたドキドキする。



まさくんのバカ。



「翼、起きたのか?」


「……。」

まさくんが入ってきて
どう反応していいかわからない…


無言でまさくんを見つめていると、まさくんの顔がまた近づいてきた。

え…ええ//

「待って!」

目をつぶって両手で口を塞ぐ…

「なに?」


「なにって、キスはダメ!」


「プッッハハ…バカ。熱あるか確かめるだけ~」

え…

恥ずかしいよ//

私ったら勘違いを…

まさくんはニッと笑っておでこをくっつける。



「おっ。だいぶ下がったな。翼、キス期待してたの?」


「なっ!//
そんなんじゃないもん!」


「クククっっ。
可愛いな。翼は~」



またからかう!


もう知らない…



そう思って布団に潜った。

すると、まさくんは
急に静かになって…
ゆっくり話し始めた。

「な、翼。
なんで最近俺に会いに来なかったんだ?」



「……。」


そんなの言えないよ…



「翼が会いに来てくんねえから、イライラしてた。」


「え?」


布団からチラリとまさくんを覗くと切ないような顔をしてた。



なんでそんな顔をしているの?



そう聞きたかったけど…



聞けなかった。







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