好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
とは言ったものの…




待てど暮らせど帰ってこない…



当たりはもう暗い…



時計を見ればもう夜10時…



ヤバっ



パパに連絡しないと怒られちゃうよ…



そもそもまさくんって
お仕事何時に終わってるの?



やっぱり女の人の所かな~



帰ろうかな…




そう思った時…



「つ…翼!?おまえ…なんで…」


目を見開き固まるまさくん。



そりゃそうだよね。


帰ってきたらいきなり
玄関に座ってる人がいるんだもん。



「えへへ。
ゴメンね。会いに来ちゃった。」



「帰れ。」

笑ってみせた私とは反対にまさくんは冷たい。



今日は帰らないからねーだ!


「帰らない。」



「仁さんに怒られちゃうだろ。ガキは早く帰れって。」


ぐっと腕をつかみどかそうとする。



う"~帰らないもん!



「嫌だ。絶対帰らない!帰らない帰らないかえらなーい!」



ガキ丸出しで、駄々をこねた。



「……はあ。わかった。
早く入れ。」



やった。



やっぱりまさくんは優しいね。




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