好きでいていいですか? 黒いスーツのお兄ちゃん
しばらく沈黙が続いた。


そして沈黙を破ったのは
まさくんだった。



「翼…顔あげて。」


そう言われ、ゆっくり顔を上げたらまさくんがすぐ近くにいた。


近っ//


「今の…本当?」


「うん。」


「俺、女好きだし
悪いこと沢山してるし…
翼に酷いことしたよ?」


「それでも好きだよ。
悔しいくらい大好きなの。」


そう言ったら…



ぐっと肩を引き寄せられ、まさくんの腕の中にいた。


ぇえええ…//



「ま…さくん?」


ドキドキしすぎて死にそう…


「俺、翼は大事な妹だと思ってた。」



「…え…」


「でもな、ずっとわかんないことがあった。
俺、翼も知っての通り女いっぱい抱いて、抱ければ良かったんだよ。でも翼は、いるだけで楽しくて、落ち着いて…だんだんドキドキして…しまいには嫉妬までしてた。」



「し、嫉妬!?」



「翼が男の家に行く写メ
見たとき、すっげえムカついた。だから押し倒すようなことしちゃったんだよ。悪かった。」



ねえ…



勘違いしていいの?



抱き締められてるせいか
すごく勘違いしたくなる…



「翼…一回しか言わないから。」


「うん。」



「お前が好き。
だから、俺の女になってよ。」



え…



今のは幻聴…?



「返事。」



「へ?」



「俺の女になるかならないか。」



「なる。なります!」



「そ。」



体が離れて、まさくんはにっこり笑った。



「俺、翼が思ってるより
エロいから。」



そう言って私を抱き上げた。




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